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5,月15万円のコンサル費用、回収に必要な室泊数

旅館Webコンサルの費用対効果は、「月額費用÷客室単価あたりの粗利」で計算すると、毎月何室泊分の追加予約が必要かが具体的にわかります。
この記事は、コンサル費用を検討しているものの、「結局いくら稼げば元が取れるのか」がイメージできない小規模旅館の経営者に向けて書いています。
客室単価別の損益分岐表と、回収期間を見極めるタイミングを整理しました。

費用対効果の計算式

費用対効果は、「月額のコンサル費用 ÷ 1室泊あたりの粗利」という式で、必要な追加室泊数として計算できます。
理由は、コンサル費用は毎月固定でかかる一方、その費用を上回る売上・利益が出ているかどうかは「何室泊分の予約が増えれば元が取れるか」という単位に置き換えると判断しやすくなるためです。
ここでの「1室泊あたりの粗利」は、厳密には客室単価(ADR)から清掃費・アメニティ費などの変動費を差し引いた金額ですが、本記事では計算を簡略化するために客室単価(ADR)をそのまま粗利単価として概算します。実際に判断する際は、自施設の変動費を踏まえて調整してください。

客室単価別の損益分岐表

客室単価によって、月額15万円のコンサル費用を回収するために必要な追加室泊数は大きく変わります。
以下の表は、ADR(客室単価)15,000円・25,000円・40,000円の3パターンで、月額15万円を回収するために必要な室泊数を試算したものです。

客室単価(ADR)月15万円の回収に必要な室泊数週あたりの目安
15,000円10室泊/月約2.5室泊/週
25,000円6室泊/月約1.5室泊/週
40,000円4室泊/月約1室泊/週

たとえばADR40,000円の高単価宿であれば、月4室泊(週1室泊程度)の追加予約でコンサル費用を回収できる計算になります。一方でADR15,000円の宿の場合、月10室泊(週2.5室泊程度)の追加予約が必要になるため、客室単価が低い施設ほど、稼働率(部屋の埋まり具合)の改善もあわせて狙う方が現実的です。

室泊数を増やすより、単価で回収するほうが早いこともあります

ここまでは「追加の室泊数で回収する」という見方をしてきましたが、もう一つの道があります。
客室単価(ADR)そのものを動かす方法です。

表をもう一度見ていただくと、ADRが15,000円の宿は月10室泊、40,000円の宿は月4室泊で回収できる計算でした。
つまり単価が上がるほど、回収に必要な予約数は少なくて済みます。
さらに単価の引き上げは、既存の予約すべてに効くという特徴があります。
仮に全体のADRが1,000円上がれば、月100室泊の宿では月10万円の増収になり、追加の予約を1件も取らずに費用の大半を回収できる計算です。

ただし、いつでも単価を上げればよいわけではありません。
需要の弱い日に強気の値段を置けば、そのまま空室になります。
大切なのは「単価を取る日」と「埋める日」を分けることで、これは日ごとに答えが変わります。

単価が実際にどれくらい動くか

「単価を上げる」と言われてもピンと来ないと思いますので、実際に支援した施設で客室単価がどう動いたかを挙げます。

施設規模単価の変化あわせて動いた数字
リゾートホテル(県内主要都市)100室ADR +4,500円稼働率 +14.4%、売上2.15倍(1年半)
隠れ宿(岐阜県)8室平均宿泊単価 +6,000円SNS指名検索 前年比+75%
旅館(京都府)20室平均単価 +1,800円平日稼働率 +15pt、年間売上+18%
ビジネスホテル(県内主要都市)70室ADR +約900円売上+20%、OTA内順位が県内50位→3〜5位

先ほどの計算式に当てはめてみてください。
20室の旅館で平均単価が1,800円上がった例では、月100室泊なら月18万円の増収です。
月額15万円のコンサル費用は、追加の予約を1件も取らずに回収できている計算になります。

もう一つ注目していただきたいのは、単価が上がった施設で稼働率も同時に上がっていることです。
値段を上げれば売れなくなる、という単純な話ではありません。
100室のリゾートホテルの例では、競合が次々に開業して稼働と売上が落ち込んでいた状況から、価格帯の再設定とプラン構成の刷新、OTA上の写真・説明文の全面見直しを同時に行った結果、単価と稼働が両方上がりました。

※上記はいずれも個別施設の実績です(自社集計)。成果はご施設の状況・市場環境により異なり、同様の結果を保証するものではありません。

日次と月次を組み合わせた場合

名古屋の都市型ホテル様では、日次の料金提案と月次会議での構造判断を組み合わせた結果、次のような変化がありました。

指標結果
連泊プランの売上前年同月比 約11倍
RevPAR(販売可能客室1室あたり売上)前年超え

この施設で行ったのは、単価を一律に上げることではありません。
競合の値付けの癖を読んだうえで、単価を抑えて客室を約1割多く売る判断をした結果、RevPARが前年を超えました。
一方で連泊プランは、価格とリードタイムを設計し直すことで売上が大きく伸びています。
「安く売る日」と「単価を取る日」を数字で見分けられるようになったことが、両方の数字が同時に動いた理由です。

※本記事の数字は1施設の実績です(2026年6月時点・自社集計)。成果はご施設の状況・市場環境により異なり、同様の結果を保証するものではありません。

緑 web studioが日次の料金提案に力を入れているのは、この見分けを毎日続ける必要があるからです。
競合の価格と自社の売れ行きを毎日突き合わせ、需要のある日は下げずに売り、弱い日は早めに手を打つ。
レベニューツールが競合価格を自動収集して1年先まで料金を提案するのも、この判断を続けるためです。
運用の詳細は事例記事で公開しています。

回収期間の目安と見極めのタイミング

回収期間は、施策の性質によって短期で見えるものと中長期で見えるものが混在するため、単月だけで判断しないことが重要です。
理由は、宿泊業は季節性が大きく、月ごとの需要変動が大きいためです。
料金提案のように毎日の価格に反映される施策(例:レベニューツールによる日次の料金提案)は比較的短期で数字に現れやすい一方、口コミ改善や直予約導線の整備といった施策は効果が積み上がるまでに時間がかかります。

季節性のある宿泊業では、少なくとも繁忙期・閑散期を含むワンシーズン(3ヶ月前後)は数字の推移を見た上で、費用対効果を判断することをおすすめします。
判断のタイミングを決めておくことも大切です。
たとえば「契約から3ヶ月後に、必要な追加室泊数に対して実際の増加室泊数がどこまで届いているか」をあらかじめ確認日として決めておくと、感覚的な良し悪しではなく、数字に基づいた継続判断がしやすくなります。

効果が出ないときに確認すべきこと

費用対効果が見えないと感じたときは、まず「施策が実際に実行されているか」を確認してください。
理由は、契約はしていても、料金提案やレポートが形骸化していて実務が回っていないケースがあるためです。
具体的には、週次レポートの中身が数字の羅列だけで改善アクションにつながっていないか、料金提案が実際の販売価格に反映されているか、月次会議で次の一手が具体的に決まっているか、の3点を確認するとよいでしょう。
それでも改善が見えない場合は、施設の立地・客室設備・繁閑差といった外部要因の影響も含めて、担当者と一緒に要因を切り分けることが必要です。
他施設の改善の考え方は事例・ノウハウでも紹介しています。
コンサルティングの運用サイクルでは、日次の料金提案・週次レポート・月次会議の3層で改善状況を継続的に確認します。

よくある質問

Q1. 粗利単価は客室単価(ADR)とそのまま同じと考えていいですか?
A. 厳密には異なります。客室単価から清掃費やアメニティ費などの変動費を差し引いたものが粗利単価です。
本記事の試算は簡略化のためADRをそのまま使っていますが、実際の判断では自施設の変動費を差し引いて計算することをおすすめします。

Q2. 何ヶ月で元が取れますか?
A. 施設や施策内容によって差があるため一律には言えません。
季節性を考慮し、少なくともワンシーズン程度の期間で数字の推移を見ることをおすすめします。

Q3. 稼働率が低い時期でも費用対効果は見込めますか?
A. 閑散期は追加予約のハードルが上がるため、繁忙期に比べて効果が出るまで時間がかかる傾向があります。
閑散期向けの料金設定やプラン設計もあわせて検討する必要があります。

Q4. 費用対効果が見えないまま契約を続けるべきですか?
A. まずは施策が実際に実行されているかを確認してください。
それでも改善が見えない場合は、契約条件(契約縛りの有無・解約条件)を確認した上で、継続の是非を判断することをおすすめします。

まずは無料でご相談ください

緑 web studioは旅館・ホテル専門のWebコンサルティング会社です。
月額15万円・契約縛りなしで、日次の料金提案・週次レポート・月次会議の三層運用サイクルをご提供しています。

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